G空間EXPO2018
11月16日開催のG空間EXPO2018に参加しました。
場所 日本科学未来館
国をはじめ産・学・官が連携して開催する「G空間EXPO」は、地理空間情報に関連する産業界、学界、国、地方公共団体だけでなく、児童生徒から、社会人まで幅広く一般市民を対象として、「G空間社会」を知ってもらうためのイベントです。
日本土地家屋調査士会連合会は参加関連団体として講演・シンポジウムを開催し、そこに参加してきました。
連合会開催の講演会・シンポジウムのテーマは「QZSSが創る不動産登記制度とは?~所有者不明土地問題を解決する地籍制度の創設~」でした。
午前10時30分開会~午後4時20分閉会の長丁場です。
ちなみにG空間EXPO2018は15日から17日の3日間開催され、他にもさまざまな団体の講演会・発表会・シンポジウムが予定されていました。
連合会開催の講演内容は
午前の部
QZSS観測の現状報告として、QZSS受信機開発各社(7社)の製品紹介と実証実験報告
午後の部
1 地籍のGISを巡る最近の動向を考える
2 準天頂衛星の精密測位が創る不動産登記の新時代
3 不動産登記における地図・所有者情報の今後について
4 G空間社会に対する土地家屋調査士
でした。
一般の人からすると馴染みのないテーマや内容であると思いますが当事務所の特徴(4)世界基準の測量成果にかかわる事です。
新たな測量の時代に突入してきた感があります。
具体的には
国策で打ち上げた準天頂衛星(QZSS)「みちびき」が発するCLASと言う信号(無料の信号情報)によって高精度の位置情報が取得できる技術情報
運用開始が延期されていたが本年11月1日から運用開始になった事
これによってG空間社会は大きな変化を遂げる事
例えば、農業分野での応用としてトラクターの無人自動走行等、高精度なカーナビの位置情報に基づきトラクターが目的通り農地を耕作する。
今までは、基準局の設置とその基準局との通信が必要でしたが、いらなくなる。
基準局の代わりを準天頂衛星(QZSS)「みちびき」が行うと言う事。
更に、衛星測位技術が大きく進歩し来た事で、2~3年先には、スマホでcm級の位置情報が取得できる様になる事(今は数m~10m近くの誤差がある)
そんな時代になりそうです。
そうなると土地家屋調査士が行う測量はどうなるのか~大きな問題です。
これからブログではこの様な測量技術をテーマで技術情報などできるだけ解り易くお伝えできればと思います。
追伸
午前の部でQZSS受信機開発会社の製品で紹介されたCLAS受信機にパンフレットです。
CLASを使った測位技術は世界初の技術だそうです。
更に追伸
実は、小生、本年3月頃より衛星測位技術に関するブログを書いていまして、実に中途半端な形になっています。今後はそのブログはこちらに引き継ぎます。
「ナミソク衛星測位プロジェクト」 http://rtkproject.sblo.jp/
そのブログで紹介した記事も順次、再投稿してゆきます。
余談
G空間EXPOでは、小生が考えていた事によく似た技術と製品の紹介もされていました。
今までのGNSS測量機の概念を覆すローコストを宣伝文句にしていましたが、その実は、多分、小生が考えているものと同じなのだろうと推測されます。
そうなるとその金額は驚くほどローコストでないのでは?
小生のブログは少し問題発言もあるかもしれません。